表皮効果・表皮深さ (skin effect、skin depth)
導体表面信号の周波数が高くなればなるほど、その表面に電流が集中し、この現象を表皮効果(skin effect)と呼び、その電流の流れる深さを表皮深さ(skin depth)ということは、広く一般に知られています。
ここでは、実際の深さを計算し、表皮効果の実際について、考えてみたいと思います。
まず、表皮深さδは次式で表されます。


                     δ=sqrt(2/(ωμρ) [m]
                      ここで、μを  μ=4π*10^-7
                      σに銅の導電率 ρ=58*10^6 [s/m]
を適用し、単位をμmにして簡略化すると
                      δ=2.09/sqrt(f[GHz]*ρr) [μm]
となります。
ここでσrは銅に対する比導電率で、銀を除くほとんどの金属は1以下になります。
下記に、各金属材料の導電率を表にしていました。
材料 σ[S/m]
61e6
58e6
41e6
アルミニウム 40e6
黄銅 26e6
プラチナ 9.2e6
すず 9.0e6
5.0e6

次の表は、各金属の周波数ごとの表皮深さを計算し、表にして見ました。
周波数(GHz) 0.1 0.3 0.5 1 3 5 10 30
表皮深さ(μm) 6.44 3.72 2.88 2.04 1.18 0.91 0.64 0.37
6.61 3.82 2.96 2.09 1.21 0.93 0.66 0.38
7.86 4.54 3.52 2.49 1.44 1.11 0.79 0.45
アルミ 7.96 4.59 3.56 2.52 1.45 1.13 0.80 0.46
黄銅 9.87 5.70 4.41 3.12 1.80 1.40 0.99 0.57
プラチナ 16.59 9.58 7.42 5.25 3.03 2.35 1.66 0.96
すず 16.78 9.69 7.50 5.31 3.06 2.37 1.68 0.97
22.51 13.00 10.07 7.12 4.11 3.18 2.25 1.30

この表から見ると、非常に薄い表面上にしか電流が流れず、そのため、ちょっとした表面の粗さが、信号の伝達に影響があることがわかります。
また、表皮効果は、マイクロ波帯以上の周波数だけでなく、VHF帯などの意外と低い周波数においても、大きな影響があるといえます。
簡易的に透磁率μを固定して表にしましたが、磁性材料ではμが大きくなりますので、その分、計算式の分母が大きくなり、表皮深さは浅くなります。

参考文献:理科年表 平成19年

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